八県百感 20060216

 


八県百感――九州沖縄かけある記――

田村貴昭 2006年2月16日記



■実弾砲撃訓練を監視■

米軍の実弾砲撃演習。提供/遠入健夫氏(大分平和委員会)
住民が設置した監視センターで。砲撃の様子を調査

 1月30日、大分・日出生台へ。日出生台演習場での在沖縄米海兵隊実弾砲撃演習がこの日からはじまったので、地元住民らが演習を監視するセンターを訪問、活動に参加する。実弾砲撃訓練は、沖縄・米海兵隊による県道越え実弾砲撃演習の本土移転(97年)以来、2年ぶり6回目となる。

 監視小屋から射撃場は遠くて演習の実際は見えないが、ピカッと光り、煙が上がっているのが伺える。「ドーン」、「ドン、ドン、ドーン」――まるで打ち上げ花火のように155ミリりゅう弾砲の砲撃音が鳴り響く。

 「3発、確認」「今日はテンポが速いな」大分県平和委員会の遠入健夫さん、大分市議の広次忠彦さんが慣れた「耳」で記録していく。その様子を報道各社が取材。発射と弾着の音は慣れてくると聞き分けられる。早朝から夜間までの監視活動に頭が下がる。

 演習場に隣接する道路には「実弾射撃中」の電光表示板、町の集会所は臨時の消防署、警察署も設置され、ものものしい。別の国に来たようだ。


■米軍、協定外の訓練実施をせまる■

福岡防衛施設局に申し入れ

日出生台で演習中の米軍が、りゅう弾砲砲撃訓練に加え、機関銃の実弾射撃訓練をやりたいと地元自治体に要求してきた。現地指揮官のスタッダード中佐は「海兵隊は、イラクにもアフガンにも出て行った。155ミリりゅう弾砲実弾砲撃と砲陣地を守る機関銃の射撃は一体のものだ」と説明したとされる。冗談じゃない。日出生台演習問題協議会(大分県、由布市、玖珠町、九重町)と福岡防衛施設局が交わした「日出生台演習場の米軍使用に関する協定」(使用協定)では、米軍の実弾演習は155ミリりゅう弾砲だけを使用することとしており、小銃・機関銃の実弾訓練は認めていない。

 さっそく、党大分県委員会の藤沢架住副委員長、堤栄三自治体部長とともに福岡防衛施設局に対し、在沖米軍による日出生台演習場における小銃、機関銃の実弾訓練を拒否するよう申し入れる(2月2日)。

 驚いたのは米訓練実施部隊がこの協定の存在を知らなかったことだ。
「協定は有効なのか」
「有効だ」
「じぁあなぜ協定にない演習をしようとするのか」
「…協定はあるが(地元の)理解に至っていない」

 地元との最低限の信義を飛び越えて、日本政府が昨年の「2プラス2」でアメリカからの要求を認めたに違いない。

 監視活動に取り組む地元住民の抗議し、大分県など自治体が拒否したことよって、機関銃の射撃は実施には至らなかった。8日間の演習で発射弾数は570発、過去最高となった。
「日出生台は、砲弾の音より、放牧している牛の鳴き声の方が似合っている」(地元住民)。まさにそのとおり。ここはいったいどこの国かと言いたくなる。

■許すな! 医療改悪・大増税――2・9国民大集会■

さいたまスーパーアリーナにて

 首都圏では、全国集会がことあるごとに開催されるが、九州からはやはり遠く、まして、労組や団体の構成員でない自分にとっては、なかなか参加する機会がなかった。幸い、表記の集会に参加する機会を得た。

 この日さいたまスーパーアリーナには、平日にもかかわらず、全国から医療現場に働く人や患者、また労働者が1万4千人終結。それもそのはずである。昨年12月、政府与党が合意した(医療制度改革大綱)は、@高齢者に対してまたしても医療費の負担強化A保険のきかない医療を拡大するなど、公的医療制度を根底から破壊する内容となっているからだ。

 来賓で志位委員長が登壇。短い時間のあいさつで、わかりやすいフレーズがでてくるので、いつも感心してしまう。保険免責や混合診療では「軽い病気では保険が利かない」「重い病気だと保険では間に合わない」。自己負担率引き上げでは「(3割も自己負担させて) どうして保険制度といえるのか」等々だ。そして志位さんは、アメリカの医療状況に言及。世界一高い医療費を注ぎ込んでも平均寿命、新生児死亡率は主要国で最低。国民の15lが無保険。儲け第一主義を医療に持ち込んだ結果だと。

 米国系保険会社、アリコやアフラックの広告はすさまじい。医療制度「改革」は米企業を儲けさせるためにか…これでつじつまがあった。「財政難」「医療費高騰」「世代間格差の是正」はその本音を包むオブラートである。まさに郵政民営化の議論のときも郵貯・簡保を狙う大銀行の広告が掲載されたっけ。同じ流れだ。最近、各地の医師会長が「しんぶん赤旗」に続々登場して、医療改悪に異義を唱えている。突き進めば国民の大きな反撃は必至である。国民皆保険制度をくずしてならない。社会的連帯で反撃を――隣の民医連福岡の仲間とともに、拍手で誓った。

選挙の応援(1月15日―2月14日)
福岡・宇美町議選 山野芳則
鳴海圭矢
福岡・宮若市議選 藤島厚
和田善久
佐賀・みやき町議選 益田清
浅川京子(写真)