八県百感 20051214

 


八県百感――九州沖縄かけある記――

田村貴昭 2005年12月14日記



■がんばれ玄界島■

住めなくなった家屋。玄界島の島民は、島と福岡市に立てられた仮設住宅に暮らす
党支部主催の対話集会。北九州市小倉北区で

 家屋240棟のうち、全壊107棟、半壊46棟と壊滅的被害を受けた玄界島――震災から8ヶ月たった11月16日、仁比参院議員、福岡県・市議団とともに訪ねる。狭隘な傾斜地に密集した島の住宅復興は、今後の防災も考えれば面的整備しかない。福岡市の担当者より被災した土地や建物を行政が買収・除去し、公営住宅の建設や道路・公園などの整備をおこなう「小規模住宅地区改良事業」について伺う。また、漁協の伊藤和義会長はじめ漁民から、漁業施設の復旧について切実な要望を受ける。

 本格的な再建はいよいよこれから。市営住宅を建設するにも、船から上がった漁師にとって風呂は玄関に近いほど良く、家の近くに漁具の干し場などもあった方がいいそうだ。なるほど…コミュニティーや生活様式が事業計画にどれだけ反映されるか、島へは節目、節目に訪問せねば。

 同日、自交総連福岡支部を訪ね、タクシードライバーと懇談。規制緩和・価格破壊で最悪の労働条件となっている問題を学習。17日は東京トンボ帰り。環境省に水俣病の早期完全救済で交渉し、夜、小倉の日明・西小倉支部の「暮らしいどばた会議」に駆けつけ情勢報告。

 19日、福商連婦人部協議会の総会であいさつ。「自分の親父も自営業で民商会員でした。親の苦労を見てきただけに、みなさんの中小業者いじめの政治への怒りは、自分の怒りでもあります」訴えに熱も入る。

椎葉村で村の施設に仮住まいしている住民から話を聞く。左から仁比議員、高橋議員、前屋敷前県議

 今年は災害ラッシュだった。来年はそうでないことを願いながら、21日は9月の台風14号で九州最大の被害を受けた宮崎で調査活動。県北の各自治体と被災住民を訪ねる。日之影町は、河川のはんらんに加え、生活・観光交通の柱であった高千穂鉄道が鉄橋の流失で全線運休。「多くの被災者が川とともに生きてきました。生まれ育った場所での生活を希望しますが、被災した高齢者の多くは自力で自宅を再建することは難しい現状です」と町長。仮設住宅は狭くトイレ、風呂が外にあり寒々しい。

 自治体財政との関係で一番の被害は椎葉村。道路・農業施設の被害等、村の収入に匹敵する188億円の損害。村の施設で仮住まいのお年よりは「安心して住める自宅がない、というのが一番つらい」と涙ながらの訴え。住宅に対する公的支援の必要性は待ったなしである。

■決して"甘くない"砂糖事情■

○精糖会社が技術指導して、豊かに成長したサトウキビ

 ざわわ ざわわ♪ どこまでもつづく広いサトウキビ畑。先月選挙支援で行った宮古島の光景は壮観だった。沖縄におけるサトウキビ農業は、栽培農家数で全体の7割、全耕地面積の5割を占め、県の基幹産業である。しかし政府は今年3月、最低生産者価格制度の廃止などの方針を打ち出し、農家や関係者に不安の声が広がっている。11月24、25の両日、党国会議員団のサトウキビ農業実態調査団(高橋・赤嶺衆院議員・紙参院議員)に同行するため再び訪沖。日本分蜜糖工業会やJA沖縄農協中央会、また県、自治体などを訪ね、サトウキビ産業の現状や要望を聞き取りし、製糖工場やサトウキビ畑を視察。沖縄県農民連の生産者とも懇談する。

 外国産砂糖の輸入は年間140万トン。砂糖の国内自給が4割という状況に加えて、ココア調製品や加工あんなどの加糖調製品も年間約50万トンも輸入されている。加えて糖分を敬遠する社会のもと、農家と業界をとりまく状況は厳しい。「肥満を砂糖のせいとするのは間違いなのですが…」精糖会社の方の説明に同情。サトウキビは台風や干ばつなどに強い農作物であると同時に、一戸あたりの面積が小さく、機械化・効率化が難しいことも知る。農家と精糖業界は歴史的に共存共栄の関係で沖縄や奄美大島などの離島経済・雇用を根底から支えていることから、政治の責任において制度の存続されることが何よりも求められる。外圧に負けるな! 大規模農営化の波に巻き込むな!

 介護保険と障害者福祉の法制度が相次いで改悪された。28日、福岡市内の障害者団体、介護保険施設などを訪問し実情を聞く。障害者施設は通所でも入所でも応益負担によって、利用をあきらめる人が出てくることを聞き、特別養護老人ホームの管理者からは「スタッフの適切な人員配置とそれに見合った介護報酬の引き上げを」と要望が寄せられる。福祉の改悪にみんなが困惑し、怒っている。小泉政権はやはり最悪の内閣だ。

■築城に米軍くるな!--「次の世代への責任」■

「米軍は来るな」築城基地前での行動
党支部主催の対話集会。雲仙市で

 鹿児島・鹿屋基地、宮崎・新田原基地に続き、福岡・築城基地をかかえる自治体、住民も立ち上がった。

 築城基地は、在日米軍の再編強化で沖縄・嘉手納基地などからF15戦闘機の配備が発表され、これに対して行橋、椎田、築城、豊津、犀川の首長は一致して反対。

 12月2日、赤嶺議員、仁比議員、福岡県議団、地元議員とともに市長・町長を激励する。騒音、事故の問題に加えて、占領軍当時の体験にふれながら、治安の悪化を異口同音に語る住民。九州どこも同じだ。そして全国どこでも「ウエルカム」という地域はない。これでは日米合意は遂行できない。

 「自衛隊とは共存してきた。基地交付金とか、米軍機の飛来の度合いだとか、そんな性質の問題ではない」とある首長。「次の世代への責任だ」と住民。おもしろい情勢。「米軍くるな」のたたかいは安保条約廃棄に行き着く課題。ますます日本共産党の出番だ

 党大会が近づく。できるだけ時間をとって、居住地の党支部会議や集会・懇談会に出かけて、「共産党を大きくしてゆきましょう」と訴え。平和と暮らしのこと、耐震偽装問題、共産党という名前について、地方政治と身近な要求など、有権者との対話が弾む。あわたたしい師走もがんばるぞ。

選挙の応援(11月15日―12月14日)
長崎・琴海町 かんだ峰子