八県百感――九州沖縄かけある記――
田村貴昭 2004年9月10日記
■■物言えぬ海■■
私の候補者活動の第一歩は、参議院選挙でした。選挙が終わって一段落。ようやく各地を訪ねる活動となります。その前にどうしても有明海をみたかったので、お盆に休みをとって長崎へと向かいました。
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| 堤防付近でシャコをつっている民家の人 |
潮受堤防が間近に見える干潟で、近くの民家の人でしょうか、何か獲っています。
「シャコですか?」
「帰省した子供たちに食べさせようと思ってね・・・でも近ごろは獲れないのよ」
「潮受堤防のせいでしょうか」
「みんなそう言っているけどね」
潮の香りはありません。ドブに似た臭いの中で住民は多くを語りません。
島原から熊本行きのへフェリーに乗り、有明海を眺めました。悠久の生態系と豊穣の海を壊す権力。その利権構造は小沢和秋元議員が告発してきたように、九州がとりわけひどいのです。母なる有明は、鈍色とも錆色ともいえぬ複雑な色。物言えぬ海を見ながら、衆議院での失地回復の思いはおのずと募ります。
8月23日、福岡の海苔漁民と懇談。海苔を作るまでに個人でもかなりの投資が必要なのに、一部の漁協幹部が諫早干拓に反対する者にはお金を出さない、つまり権力側の猛攻があることを知ります。「融資の返済が来年から始まる、ばってん赤潮が消えん」――不作による出稼ぎ、アルバイトでの生活、借金に追われ果ては自ら命を絶った仲間のこと、ギロチンは、日本一の海苔を作ってきた漁民の生活も誇りもずたずたに切り裂きました。「農水省は人殺し・・・」日焼けした男の口から漏れた一言が、頭から離れません。
9月6日、佐賀地裁が諫早湾干拓事業の工事差止(仮処分)を命じました。この決定は確実視されていましたが、漁民は当日まで半信半疑でした。喜ぶ原告、支援者の中に、弁護団の一人、仁比そうへい参議院議員の姿がなんとも頼もしい。正義の勝利です。「ただちに開門を」のたたかいは、いよいよ正念場へ。
■■「仁比勝利」をバネに■■
8月21日、北九州・門司の後援会恒例のビアガーデンは大盛況。その足で熊本川辺川ダム調査へ。深夜に人吉到着。22日、第8回川辺川現地調査大会に参加しました。
ダムの役割とされた「治水」は、球磨川漁協の同意が得られず、また「利水」(かんがい)は、福岡高裁控訴審(昨年5月16日)によって、土地が収用される農民の同意が法的に得られていないとする判決によって、その目的が完全に失われています。
いま熊本県がコーディネーターとなって、「農家が主人公」であること、そして、国・県・市町村による新利水計画とダム以外の水源調査が合意され、運動は新段階に入っています。しかし、国土交通省は本体着工をあきらめていません。仁比議員があいさつの中で、国土交通委員に就いたと述べると会場が沸きました。
この夏、宮崎県党のレセプションを始め、多くの行事に参加させていただきましたが、都市でも農村でも住民とともにひたむきにがんばる党の姿に接し、この党ならではのすそ野の広さを感じました。
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| 市政報告でもがんばる |
■■二足のわらじ■■
北九州市議の任期は来年2月10日までです。来年1月の市議選で私の後継者、大石正信さんにバトンを受け継いで、候補者活動に専念できます。
それまで、二足のわらじをはいての活動です。九州、沖縄各県のみなさん、何かとご迷惑をかけますが、どうぞよろしくお願いします。
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