2008年8月13日(水)しんぶん赤旗九州・沖縄面

水曜随想

教員が増えれば

田村貴昭


 
 
 「コネがないから、教師を志すのをやめた」――教員採用汚職事件で揺れる大分県で、こんな声を聞いた。実力より情実とカネ、そんな不正は一刻も早くたださなければならない。

教育行政に世間の関心が向けられる中、九州沖縄各県党の政府交渉が続いている。時間の制約はあるものの、全省庁相手に何でも言えて、何でも聞ける。赤嶺政賢議員、仁比聡平議員、国会での議席のありがたさを改めてかみしめる。

「30人学級の実現を」は、長年にわたって掲げてきた共通項目。46の道府県が何らかの形で少人数学級に踏み出しているが、国は1クラス40人の定数にこだわり続けている。

「小中学校の全学年で実施すればいくらかかるのか」。8000億円という。5カ年計画だったら、年間1600億円でできるではないか。米軍への思いやり予算やトヨタ自動車の減税額よりも安い。

『モンスターペアレントの正体』、『教室の悪魔』(山脇由貴子著)を読む。感情の持っていき場を失った親や子どもたちの現実に驚く。30人学級に必要な教員数は11万人。多忙を極める教師と学校・家庭間のコミュニケーションの問題を解決するためにも、それは大きな力を発揮する。

大分県の教員採用試験。小学校は10.8倍、中学校は13.8倍と相変わらずの高倍率だ。この狭き門が汚職の背景にある。

授業がわかる。子どものシグナルを見落とさない。地域雇用が増える。教員の年齢バランスもとれる――30人学級の持つ意義ははかりしれない。

「ねっ、そう思いませんか」。次の交渉で、文科省に詰め寄ろうと思う。